2006年のアメリカ里帰り旅行でカンザス州にいる友人、Danを訪ねた。
カンザスへ行くのは初めて。全く予備知識ナシで行った。
Steveの妹家族が住むコロラドの隣の州だというのに、Danの家まで車で8時間以上かかるそうなので、飛行機で行った。
アメリカも、ガソリンが日本並みに高くなってしまったし、8時間以上はつらすぎるもんね・・・
イギリス・ロンドンでのテロ未遂があった次の日ということで、規制が厳しくなり、液体、ジェル等は一切持ち込めなかった。
コロラドの空港では地元のTVカメラがセキュリティー・チェックを撮影にまで来ていた。・・・が、いつもと変わらず、スムースにチェックは終わり、1時間ほどで、カンザスシティーの空港へ到着。
すぐに、迎えに来てくれている、Danを見つけた。
ネイティブ・アメリカンの血をちょこっと引くDanは、SSの大学時代からの友人。
背が高く、栗色のストレート・ヘアを肩甲骨の下まで伸ばし、一本三つ編みにして背中にたらし、口ひげを画家のダリみたいに、両脇にピヨヨ~ンと伸ばしている。
彼はその奇抜な風貌でカンザスの大学で彫刻の教授をしている。
早速、駐車場の彼の車へ荷物を積みに行くとビックリ!!
私達がアメリカに住んでいる時に見せてもらった事のある、ボロボロでガラクタ状態だった1954年式のリンカーンがピカピカに生まれ変わっていた!
なんでも、高校時代から塗装と座席(彼のお母さんが工業ミシンで作った)以外は自分でちょこちょこ、修復し続け、27年(!)もかかったそう。(DanはSteveよりも、もっと年上ね♪)
さすがだわ~
junk ガラクタ ※junkyardは廃品置き場の意
restoration 美術品や建物などの修復、復元
pet project 長年をかけてちょこちょこやる、プロジェクト。
なにしろ、クラシックカーに乗るのは初めて!
自分がこの車に乗ってる姿を外から見てみたい~
わ~!かっこよすぎるよぉ!!とはしゃいだのも束の間・・・高地のコロラドの涼しさとは打って変わって真夏の暑さのカンザス。
How cool is that! かっこよすぎるよぉ! カックイ~!
エアコンなしでサンルーフまで開けちゃって、ハイウェーをすっ飛ばすと、ものすごい熱気が、足元から吹きつけ、暑いのなんのって。
コロラドの空港へDad(義父)に送ってもらい、車のエアコンがいつもの様に効きすぎて、長袖を着て震えていたのは、ほんの数時間前だというのに、この凄まじさ。この違い。
風の音とエンジンの音で話も出来ない。いや、暑さでグッタリ、話もできない。Steveなんか、ジーンズで頑張ってるよ。
Danは、ケロッとして、動物の骨に皮紐を巻いて自分で作ったパイプに刺した、手巻きタバコを吹かし、運転している。
クラシックカーで汗だらだら流しながら、熱気を吸い込み、息をしている私たち3人を思うと、急に可笑しくなり、一人で笑い出してしまった。笑ってないとやってられないよ~
そのとんでもない暑さと陽射しの状態で、空港からDanの家まで2時間もかかった。・・・って事は、Danはこの状態で家から空港まで迎えに来てくれたのね、とんぼ返りで合計4時間も私達のために頑張ってくれたのね!と、感謝、感謝!
Danの車に乗っていると、たくさんの人がニッコリ顔で振り返る。
住宅地をゆったり走っていると、気軽に「Hi!」や「Nice!」と言われる。
これも、彼の芸術作品ってことですね。
Danの暮らしぶりはまさに、野外でキャンプしているよう・・・。当時は私達夫婦の生活もキャンプと自負していたが、Danの家に滞在して、私達のはまだまだ、かわいいもん。Danには、かなわん・・・
コロラドの両親の典型的なキレイキレイな郊外生活とは打って変わって、まさに激しい”サマー★キャンプ”だった。Danの生活の方が私達に合っているのよさ・・・つづく